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ハートフルフェスタ2010

第1部 増田太郎 メッセージライブ ~こころで伝える言葉と音色~

ヴァイオリンを奏でながら、「毎日が歌ってる」!

想いを、歌声とヴァイオリンの音色に乗せて

LOVE JUNX パフォーマンスライブ

5歳でヴァイオリンを始め、20歳で視力を失いながらも、「ヴァイオリンを弾きながら歌う」という独自の演奏スタイルで、音楽活動を続ける増田太郎さん。「こころで伝える言葉と音色」と題したリサイタルの始まりです。

オープニングはオリジナル曲「バラ色の薔薇」。軽快な8ビートにのって、増田さんのボーカルが会場に響き渡ります。ボーカルの合間には、ヴァイオリンでカウンターメロディーを演奏。これが増田さん独自の「歌って奏でる」演奏スタイル。

トークでは、ヴァイオリンを使って、生活の回りにあるいろんな音を再現。踏切、救急車、コンビニのチャイム音、牛の鳴き声など、会場は爆笑に包まれました。

盲導犬のハナシ、衰える視力のハナシ

増田さんは9年半の間、エルムと言う名の盲導犬と生活を共にしていたそうです。「主人に似て、ノリのいいエルム」は、曲がり角や段差を見つけては「ほめて!」と得意そうにしたそうです。エルムと一緒にどこへでも出かけたことで、たくさんの人々から声をかけてもらい、中には今でも仲良くしている人もいるそうです。残念なことに、エルムは数年前に死んでしまったそうですが、増田さんの思い出には、今でもエルムの姿がしっかりときざまれているとのことです。

また、子どもの頃は、弱視だった増田さんの視力は、高校を卒業した頃から急降下し始めました。この現実を増田さんは家族にも隠そうとしましたが、入院した病院の看護師さんの一言により考えが変わったとのこと。

「明るい、暗いを感じる程度の視力では、色々大変でしょうから、何かあれば遠慮せず、ナースコールを押してくださいね」と、そのスイッチにさわらせてもらった瞬間、増田さんは、「そうか、見えないことを隠すんじゃなくて、もっとアピールしてもいいんだ。見えないからできない。ではなく、見えないけどこれならできる。と言えることが大切なんだ。」気付き自分自身の可能性を見つけながら、歩き始めたそうです。

手話コーラスとのコラボレーションでフィナーレ!

ステージ後半では、ピアノへと移動し、増田さんのエッセー(「エッセイ」では?)集と同じタイトルの「毎日が歌ってる」を弾き語り。「やれるんだ、できるんだ、今の自分でも」と熱唱。そして、ステージフィナーレでは、再びヴァイオリンを手に、前日の手話ワークショップに参加した、大阪府立大学手話サークル「亜飛夢(あとむ)」、ふれあいサークル手話隊のみなさんの手話コーラスとともに、ニューアルバム「プレゼント」収録の「ぼくにはきみがいる」を披露。「これからのみなさんの毎日が、たとえどんな時も、希望とともにありますように」というメッセージとともに、幕が下りました。

増田太郎(ますだたろう)
増田太郎(ますだたろう)

【プロフィール】
5歳よりヴァイオリンを始め、20歳で視力を失うが、「ヴァイオリンを弾きながら歌う」という独自のスタイルで音楽活動を展開。その生命力あふれる演奏がフジTV「とくダネ!」をはじめ新聞各紙に取り上げられる。楽曲「雲」がNHK「みんなのうた」で放送されたほか、普天間かおりさんに提供した楽曲「花星賛歌(はなほしさんか)」がテレビ東京系「美の巨人たち」のエンディングテーマに起用される。ヴァイオリニストとして、森山直太朗さんの「手紙」(シングル「さくら」にカップリング収録)ほか、さまざまなアーティストのレコーディングやコンサートに参加。
2008年、作品「拍手の中に『笑顔』が見える」にて、「第6回オンキョー点字作文コンクール」(後援・厚生労働省、日本盲人福祉委員会、毎日新聞社社会事業団)グランプリを受賞。
2009年5月、「JAPAN DAY」招へいアーティストとしてニューヨークのセントラルパークにて演奏。
現在、レギュラーラジオ番組「増田太郎ミュージックシュタイン」(茨城・和歌山放送、ラジオ沖縄ほか)でパーソナリティーを務める。
CDアルバム「Present」、エッセイ「毎日が歌ってる」、好評発売中。

◆増田太郎 公式ホームページ
PC用:http://tarowave.com/
携帯用:http://tarowave.com/k/


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