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サマーフェスタ2007

新垣 勉「千の風コンサート」

~柔らかいテノールは風にのって~

新垣 勉「千の風コンサート」

「クラシックは堅苦しいと思われがちですが、私のコンサートでは、寝てもくしゃみをしてもかまいません」と言う、気さくな新垣さんのステージは、イタリア語で歌われる「香り高きスミレ」から始まりました。様々な場所で歌ってきた中で、印象に残っているのは、病院ロビーでのこと。点滴の最中に病室を抜けだしてきた患者さんがいて、その点滴ホルダーについた車輪の音が音楽とハーモニーを奏でているように感じたのだそうです。

イタリア語の歌が数曲続いた後、日本の歌になりました。強弱でイントネーションイントネーションをつけるヨーロッパの言語と違い、高低のアクセントが中心の日本語は、音楽に乗せるのが難しいのだそうです。そんな、ちょっと難しい話しの間も、笑い声は絶えません。夏の思い出を語りながら、自分は汗かきなので、「あらがき」というより「あせかき」だと、大爆笑を誘っていました。

「歌には思い出が詰まっている」と、新垣さん。沖縄で生まれ育ったためか、夏になると戦争を思い出すのだそうです。反戦の歌として有名な「風に吹かれて」は、英語の歌詞でしたが、静かな歌声に耳を澄ませると、メッセージがしみ込んでくるようでした。

そして、ラストに披露されたのは、皆が待ち望んでいた「千の風になって」です。多くの人に愛されている歌だからでしょうか、眼にハンカチをあてる人や、手話で合唱する人もいて、大盛況のうちに、コンサートの幕が下りました。

新垣 勉
新垣 勉

【プロフィール】
沖縄生まれ。生後まもなく失明。
1979年に、首里バプテスト教会の副牧師になった後、1987年武蔵野音楽大学声楽科に入学。日本テレビ「NNNドキュメンタリー」で紹介され、話題に。2001年に初のアルバム「さとうきび畑」が発売されると、クラシックでは異例といわれる大ヒットを記録する。日本武道館にて2004年に開催された「新垣勉 チャリティコンサート・願い~愛と平和の歌」満員の盛況となり、集められた募金は、アフガニスタン等において戦地医療、水資源確保のために活動する「ペシャワール会」に全額寄付された。現在、各地でのコンサート、講演会、学校での音楽鑑賞会、テレビ・雑誌の取材等、幅広い活動を行っている。


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